Key(調)とコード その1

私たちは、ある一つのメロディー(旋律)を高さを変えていろいろな高さで歌ったり演奏したりすることができます。
あるときは低い音域で、またあるときは高い音域で、といった具合です。
また、人によって歌いやすい音域があって、カラオケなどでも同じメロディーを「もう少し低い音域で歌いたいから
キーを下げて」とか「もう少し上げて」という声をよく聞きます。
そのように、同じメロディーの「高さによる違い」をあらわす言葉を「調(キー)」と言っています。
「ハ長調」とか「ト長調」というように、主音(音階のもとになる音の音名)をとって調の名前を呼んでいますが、
そうした調(Key)とコードの関係について見ていきましょう。
そこでまず、調の成り立ちについて多少詳しくとらえておきたいと思います。

調の成り立ち
ハ長調の音階(ドレミファソラシド)は、下の楽譜に示すように四つの音でできた二つの同じ音列で構成されています。
どちらの音列も「全音・全音・半音」という間隔で並んでいることにご注意ください。
つまり、この二つの音列は同じ「音の配列」を持った相似形の音列なのです。
全音をはさんで成立するそれぞれの音列を、テトラ・コードと呼んでいます。(「テトラ」とはラテン語で「4」のことです。)
このハ長調の「上方のテトラコード」を下方に置いて、さらにその上にもう一つ「上方のテトラコード」を設けると、
下の図のようになります。
しかし、これでは「下方のテトラコード」と「上方のテトラコード」の配列が異なってしまいます。
「上方のテトラコード」の音の配列が「全音・半音・全音」の並びになってしまい、「全音・全音・半音」とはならないからです。
そこで、「ファ」の音にシャープ(#)をつけて半音上げることが必要になります。
そのようにすると、上方のテトラコードが正しく「全音・全音・半音」の間隔を持つ並びになるからです。
そこで、下の楽譜のように楽譜の冒頭に「#」を一つつけて「ト音」を主音としたこの調の「ファ」の音は半音上げて演奏するのだ、
ということを宣言したのが「調号」で、この調を「ト音」を主音とした長音階であることから「ト調の長音階」と呼ぶことにしたのです。
さらにこの調で書かれた曲を「ト長調の曲」と呼ぶことにしたのです。
さらに「ト調の長音階」の「上方のテトラコード」を下方の置き、さらにその上にもう一つ「上方のテトラコード」を設けると
下の図のようになります。
しかし、ここでも「上方のテトラコード」が「全音・半音・全音」という並びになっていまうという不都合が起きてしまいます。
そこで、「ド」の音に「♯」をつけて半音上げると、下の図のように「全音・全音・半音」という正常な並びに変えることができます。
そこで、先ほどと同じように、「ド」の音にも「♯」をつける旨楽譜の冒頭で宣言したのが「調号」で、この調が「ニ音」を主音とした
調であることから「ニ調の長音階」と呼ぶことにしたのです。

以下同様に、「上方のテトラコード」を下方に置き換えて、その上に「上方のテトラコード」を設けていくと、
「♯系」の調を構成することができます。
楽譜で示すと次の通りです。
♯が3つの
イ調の長音階
♯が4つの
ホ調の長音階
img1.gif

♯系の長音階は、以上のようにつくられていますが、この他に♭系の長音階もあります。
それはもとになる「ハ調の長音階」の下方のテトラコードの下に全音をはさんでもう一つ同じ音列のテトラコードを配置することでつくられています。
しかし、こうしてできた下方のテトラコードは上の楽譜に見るように、第三音と第四音の音程が半音ではなく全音になっていまい、
もとになる上方のテトラコードと音の間隔が異なってしまいます。そこで、下の図のようにシの音に♭をつけて半音下げることで
同じ音の配列をつくりだすことができます。
そこで、シ(ロ)の音を半音下げることを楽譜の冒頭に調号の形で示したのが下図のヘ調の長音階です。
以下同様に「下方のテトラコード」を「上方のテトラコード」に見立て、その下に「下方のテトラコード」を配置することで
変ロ調の長音階、変ホ調の長音階と順次つくることができます。
♭が二つの
変ロ調の長音階
♭が三つの
変ホ調の長音階

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